2011と謂う年

12月 27th, 2011 posted by tomoko

2011年3月11日、東北大震災が起こった。

2011年6月19日、息子Rayが生まれた。

2011年10月13日、父が緊急手術を受けた。

心配したり、安堵したり、心の起伏の大きな一年だった。
2011年の年明けは、新しい命が身体の中に芽生えたことに感謝しながら迎えた。
男の子だろうか女の子だろうか、親としてちゃんと育てていけるだろうか、
明るい気持ちでの年の幕開けだった。
2月に息子のことで精密検査を受け、とてつもない心配と心の底からの安堵を味わった。
そんな親としての責任を自覚し、安堵を味わった直後に起こった大震災。
テレビやPCの画像に絶句し、夫の父の生死が分からず、言葉に出来ない感情で1週間を過ごした。
幸い家族や親族には、家の被害はあったものの命を失った人はおらず、感謝した。
けれど、もう震災から早9ヶ月を過ぎたけれど、今でもまだ映像を見ると、
その裏にある人々の生活や家族のことを考えると言葉が出ない。

夫の父の生死が分からなかった時、まだお腹の中にいる息子に、
おじいちゃんを守ってあげてね、と何度も話しかけていた。
無事が分かった直後の夫の父からのメールには、
家族のため、これから産まれてくる孫のため、皆の幸福を願いがんばる!
と前向きな言葉が綴られていた。
息子は希望だ、新しい命は希望だ、と強く思ったことを良く覚えている。

私の父が手術をした時も、
手術室へ運ばれて行くとき、4ヶ月だった息子を抱っこして見送ると、
息子と目が合ったことを手術が成功した直後、父が私に話してくれた。
手術が終わって、麻酔がきれて目が覚めてから、
ずっと目が合った時の息子の顔を思い出していた、と。
父の涙を、本初めて見た。本当に。
孫のパワーはすごい。
父に力をくれたのは息子。
手術室に運ばれいく父と息子が目が合った偶然に感謝。

息子が6月に産まれてから時間があっというまで、もう年末か、という感じがする。
破水に始まり、最終的に帝王切開で産まれた息子。
特に病気をすることもなく、熱が出ることもなく、元気にまるまるすくすくと成長してくれている。
両家の両親の嬉しそうな顔を見ると、親孝行出来たかなぁと思う。

毎日毎日、こくこくとおっぱいを飲んでいる姿や、
ぬーん、とした顔で両手目一杯広げて寝ている姿、
夜中聞き耳をたてると、ふごーっとかいている赤子らしからぬいびき、
はくちょんっという小さくても一丁前なくしゃみ、
ふわぁぁっと口をあけてする眠そうなあくび、
ふにゃっと笑うはにかみ笑顔、
ゲラゲラ笑う満面の笑顔、
夫と2人で息子の寝顔を覗き込んだり、笑ったり、幸せな時間は2倍、3倍に増えた。
息子と暮らすことは、小さな小さな幸せの積み重ねだなぁと思う。

そんな幸せな想いをかみ締めるにつけ、
子供が死亡する事故や虐待、障害を持って産まれたニュースなどを
息子が産まれる前とは違った思いで耳にするようになった。
そのご両親、ご家族の心痛を自分のものとして、感じるようになったと思う。
経済、年金や制度関係などのその他のニュースにしても、
自分のものとしてだけでなく、息子の未来にどうなるのか、
という視点で自然と考えるようになった。
息子と過ごす時間で、少しずつ親になってきているのか。
2週間ごとに、1ヶ月ごとに 、出来るようになることや表情がどんどん増えていく息子との時間は
息子を産む前は考えもしなかった感情や楽しさの発見の連続で、
一緒に過ごせる時間を来年ももっともっと大切にしたいなぁと思う。

年末は夫の実家で年越し。
息子、初の夫の実家への帰省。
息子が誕生した2011年。
大震災の年に誕生した、我が家にとっては、息子は希望の光。
息子の誕生が、家族を笑顔にした。
心を強くした。
家族の絆が強まった。
半年ぶりにあうご両親が息子と会ったらこぼすであろう笑顔を思うと、今から楽しみ。

息子にとって初めてのお正月。
家族みんなで新年を迎えようね。
来年も明るい新年になりますように・・・。

 

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2 Responses to “2011と謂う年”

  1. aki Says:

    人生の価値観がこれほど変わった年はなかったよね。
    当たり前だと思っていた日常がどれほど尊いものか思い知ったョ。
    毎日大事にしていきたいね。
    子どもの成長を見守ることが出来るのは幸せなことだね。
    孫を迎えるお正月はご両親もとっても嬉しいだろうねー。
    のんびりしてきてください(^^♪

  2. tomoko Says:

    ありがとー。
    今だんなの実家でRayはアイドルだよー♩
    みんなが抱っこしてくれるから出産以来こんなにRayを抱っこしてないのは初めてな気がする。
    孫パワーでみんながにこにこしてて嬉しいわ。
    街を車で走るとまだ傷跡は至るところにあるけどね。

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